春から秋にかけて暖かくなると、シェーグレン症候群と線維筋痛症の私は活動できるようになります。
そこで、延び延びになっていた用事をするために家族で岩手県の北上市に行くことになりました。
せっかく岩手県まで行くので、花巻温泉で一泊をして旅行をすることに。
今回は、花巻温泉旅行記です。
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初日はホテル千秋閣で東北屈指のバラ園を満喫
初日は新幹線で北上市まで向かい、用事を済ませてから花巻温泉へ向かいました。
今回の宿泊先はホテル千秋閣。
ホテル千秋閣の向かいには東北屈指のバラ園があるので、チェックインまでの間に楽しみました。
私の両親は花が好きなので、いろいろなバラ園に行ってましたが、花巻温泉のバラ園は入園する前からバラの香りが漂って来て、びっくりしました。
ちょうど満開の時季だったかも知れませんが・・・。
6,000株以上の中にはここでしか見ることのない品種も含まれています。
ちょうどその品種も満開だったので嬉しかったです。
花巻温泉のバラ園には、噴水や多くのアーチがあります。
特にバラのアーチはロマンチックで綺麗ですが、管理が大変そうなのにたくさんあって感動しました。
東北は、この日を含めて4日連続の真夏日。
しかも66年ぶり。
そんな日だったので、とにかく暑かったです。
老舗ホテル千秋閣内ではお風呂にもバラ
ホテル千秋閣は東北屈指の老舗ホテル。
昭和・平成・令和の天皇陛下をはじめ皇族の方々がお泊まりになっています。
現在は千秋閣の敷地内にある佳松園にお泊まりになるようです。
ホテル千秋閣はホテル花巻、ホテル紅葉館と棟続きになっており、この3館の温泉に入り放題。
ただ、食事をするダイニングがホテル紅葉館だったのですが、かなり遠くて(父の万歩計で1,400歩)疲れてしまったので千秋閣の温泉のみ堪能してきました。
足腰に自信がない人はホテル紅葉館に泊まるか、食事を同じ棟でできるようにお願いするといいと思います。
ちなみに、ホテル千秋閣には露天風呂はありませんが、バラ風呂がありました。
いろいろな温泉に入ってきましたが、人生初バラ風呂!!
しかも生花。
なんとも贅沢なお風呂でした。
ホテル花巻とホテル紅葉館には露天風呂がありますよ。
夜にはホテル紅葉館のロビーで、鹿踊り(ししおどり)が演舞が開催。
開演時間になるとドンドンと太鼓の音が、館内に響き渡り始めてビックリ。
解説してくださった保存会の方によると、空也上人が狩猟で犠牲になった鹿を供養するために始まり、200年以上の伝統があるそうです。
供養するために始まった鹿踊りですが、今では祭りや祝いの席で披露されるようになりました。
一番最初に披露された踊りは、狩猟で犠牲になった鹿を供養する踊り。
2番目に披露された踊りは、案山子が何かわからずに鹿が害の有無を確かめに近づいては仲間の元に戻って相談しあい、最終的には案山子を壊して遊ぶという演目でした。
最初の勇壮な雰囲気から一転、鹿達の動きがかわいらしくて魅入っていたら、甥っ子からビデオ通話を着信。最後まで見ることができませんでした。
(甥っ子には生まれつき美味しい物センサーが着いているので、ステーキ・カニフェアのバイキングに反応したらしい)
宮沢賢治童話村と宮沢賢治記念館で世界に浸る
2日目は宮沢賢治童話村と宮沢賢治記念館、宮沢賢治イーハトーブ館を見学して、宮沢賢治の世界に浸りました。
これらの施設は新花巻駅または花巻空港からバスでも行けますが、自家用車またはレンタカーで行くことをお勧めします。
宮沢賢治童話村と宮沢賢治記念館は道路の反対側ですが、宮沢賢治記念館までは約390段の階段を登らないといけせん。
イーハトーブ館は徒歩10分くらいで行けますが、そこから宮沢賢治記念館までは山道を登らないといけないので、足腰に自信のない方は難しいと思います。
また、タクシーは呼んでもなかなか捕まりませんよ。
ちなみに、土日祝は臨時バスが出ているそうですが、確認してから行きましょう。
宮沢賢治童話村は賢治の世界を体感できる
宮沢賢治童話村は、五感を使って宮沢賢治が描いた世界を知ることができます。
メインは賢治の学校と賢治の教室、ログハウスでの展示。
他の施設は子供達が遊ぶための設備でした。
野草園とふくろうの小径(?)は「クマ出没注意」の看板があって怖かったので、行きませんでした。
賢治の学校はエリアが分かれていて、エリアごとの演出が凝っていて面白かったです。
また、『セロ弾きゴーシュ』と『注文の多い料理店』の話を、ジオラマで表現した作品が置いてありました。
私は学校で習った『銀河鉄道の夜』『注文の多い料理店』『よだかの星』以外は読んだことがなかったので、セロ弾きゴーシュのストーリーを初めて知りました。
賢治の教室では、1部屋ごとに賢治がモチーフにした動植物や宇宙、鉱石などが展示されていました。
部屋ごとに趣向を凝らしていて、とても見応えがありました。
その中に宮沢賢治か書いた『鹿踊りのはじまり』という短編が紹介されており、前日の夜に鹿踊りを見たばかりだったので、解釈の違いが興味深かったです。
宮沢賢治記念館は宮沢賢治の思想や人物像を知ることができる
宮沢賢治記念館は、宮沢賢治個人にフォーカスをした展示をしています。
宮沢賢治は父が議員をしている家で生まれたため、裕福な家庭で育ちました。
盛岡一中に進学後は学費免除になるほどの成績を治め、常に級長を務める秀才。
卒業後は農業学校で教師になり、そのまま進んでいけば実家と同じくらい裕福な生活を送ることができそうなスタートを切ります。
宮沢賢治は学生時代に異国からの教師らからの影響を受け、農業学校の教師ではなく「自分も一百姓でならねばならない」と、教師を辞めて貧しい百姓として生活を始めました。
ただ、百姓として畑を耕すだけではなく、どうすれば良い作物が育つのか肥料の配合を考え、他の農家に農業指導をするなど、奉仕を続けるうちに体を壊して37歳という若さで亡くなりました。
展示をみて思ったことは、時代背景や学生時代の出会によって作家宮沢賢治の軸が作られて来たように思いました。
宮沢賢治の年表に平行して当時の新聞も展示されていたので、宮沢賢治が教師から百姓へ転身を図ったのは、農家が貧しすぎて娘を売らなければならない村があったり、日本全体が凶作で食糧難に陥ったことが関係しているように思いました。
もっとも心に残った展示は、賢治が最後にしたためた手紙です。
農学校の教え子宛に書いた手紙だったのですが、最後に「健康で働くことができ、いくばくかの銭を兄弟に送ることができる。この当たり前のことができることがうらやましい」という内容がありました。
この思いが有名な『雨ニモマケズ』の根底にあったように思います。
現在の自分と同じ思いを病床の宮沢賢治が思っていたことに、とても共感できました。
童話村も興味深かったですが、個人的には宮沢賢治記念館の方が興味深かったです。
イーハトーブ館ではお土産やカフェ、アニメの上映
イーハトーブ館は宮沢賢治の本や資料、お土産品の他、宮沢賢治の世界をモチーフにした作家さんの展示、宮沢賢治作品のアニメ上映が行われていました。
宮沢賢治記念館からイーハトーブ館へ向かう途中は、宮座賢治の日時計を見ながら山を下ってきます。
徒歩15分~20分くらい。(高齢者と傷病者の足で)
着いた時には疲れていたので、カフェスペースで両親とコーヒーとアイスクリームをいただきましたよ。
新花巻は大谷&菊池フィーバー
行きは北上駅で降りたのですが、帰りは新花巻駅から新幹線に乗りました。
新花巻駅に入ると一番奥に野球のユニフォームがずらりと並んでいました。
そう花巻といえば、大谷翔平選手ですよね。
また、大谷翔平選手の先輩、菊池雄星選手や岩手出身の野球選手のユニフォームやグッズが並んでいましたよ。
野球でメジャーを目指している子達は、花巻東高校を狙っているのでしょうか。
プロ野球ファンとしては、良い選手が生まれることは嬉しいのですが、すぐにメジャーリーグに行ってしまうのが悲しいです。