本を読んで考え方のクセをなおそう

前を向くには

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嫌な事があった時に「なんで私ばかり」「自分は運が悪い」と考えてしまう。
一方で同じ思いをしても「今後に活かそう」「大したことない」と考える人がいます。
なぜ、このような違いが生まれるのでしょうか。
私は考え方のクセが違うからだと思います。
私は幼い頃から病院通いだったことに加え、聴力も良くなかったので(運営者プロフ)くよくよしてばかりでした。
それこそ「なんで私ばかり病気になるのか」と思ったものです。
ですが、本を読んでいるうちに(周囲の支えもあって)「病気である自分」を受け入れられるようになりました。
本を読んだからといって急にネガティブからポジティブに変るわけではありませんが、自分の視野が広がり、物事を多角的に見ることができるようになります。
そのことで、みなさんが抱えている悩みの解決への糸口が見つかるかも知れません。
今回は2冊の本をご紹介します。

世界中で話題になった初心者向けの哲学書『ソフィーの世界』

全世界で2300万部を売る大ベストセラーになった ヨースタイン・ゴルデル著 池田香代子訳 『ソフィーの世界 – 哲学者からの不思議な手紙』。
発売当初、日本でも話題になり私も購入しました。
現在は上下巻になってしますが、当時は1冊だったので国語辞典なみに分厚く、一度は読むのを断念しました。
その後、暇な時に読み直すと物事に対して、さまざまな捉え方があることが完結に書かれているうえ、物語としても面白かったです。
哲学者として有名なマルクスやエンゲルスの理論はもちろん、ユングやキリストなど世界史に出て来る人々の考え方を紹介しています。
哲学書ではありますが、「こんな考え方があるよ」と物事を多角的に捉える方法を教えてくれる本です。
また、1節が短いので忙しい人でも読みやすいですよ。
物語の構成も一筋縄ではいかないので、ぜひ最後まで読んでください。

起業家や大統領も読んでいる『 マルクス・アウレリウス 自省録』

2000年前のローマ皇帝マルクス・アウレリウスが日記として書いたものです。
日本では『自省録』というタイトルで出版されています。
ちなみに、このマルクス・アウレリウスは歴代ローマ皇帝の5賢帝の1人であり、ヤマザキマリ原作の『テルマエ・ロマエ』ではまだ少年として登場していますよ。

さて、『自省録』に話を戻しましょう。
日記と書きましたが、哲学者でもあったマルクスが就寝前に1日を振り返り自問自答して残した「瞑想記録ノート」なので、1度読んだだけでは理解できない文章もあります。
私が読んだのは『超訳 自省録 エッセンシャル版(訳佐藤けんいち)』です。
超訳なので、小難しいことは書いていません。
マルクス・アウレリウスが皇帝だった頃はキリスト教が布教される前のため、宗教的なことは書いてありません。
むしろ読んでいると「ゆく川の流れは絶えずして~」という『鴨長明 方丈記』の文章が想起されます。
マルクス・アウレリウスは自然は自然のままに、すべての物事は流れ去るものという考え方であるため、日本人には分かりやすい内容だと思います。
また、エッセンス版ということで、487章の中から現代人に通じる180章を抜粋されており、原文にはない小見出しが設けられているので、理解しやすい工夫がされています。
1章は3行~6行程度。長いものでも1ページ程度なのでスキマ時間に少しずつ読み進めることができますよ。

わずらわしい人間関係や物事との向き合い方、苦しい思いをしている時や不満がある時にどう対処すべきか、マルクス・アウレリウスの答えが書いてあります。
ただ、マルクス・アウレリウスは皇帝であり、非常に生真面目でストイックな人物だったので「こんなふうには思えないな~」と思うこともあります。
しかし、人間関係や仕事、人生について語られているので親しみやすい哲学書だと思います。




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